目次納品後のアフターフォローがリソース的に無理、アフターフォローを断りたい。
金子さん
Web関係で開発をしていたのですが納品をした場合、
もうその後は何もしないというような契約書を作成して納品したのにも関わらず、
それ以上のアフターフォローを求めてくるということがよくあります。それとは別として違う仕事を受けていたりもする場合がありますので、
明確にそれは契約にないのでできませんとしているのですが、
そうしますとは別の案件で変なトラブルになったということがあるので、
どのようにするべきであるのかということを悩んでいます。アフターフォローをしないという契約というのはそのためのリソースを割くことができないからというのがあるのですが、
その点どのように対処するべきであるのかということに悩んでいるので、
良い対処の方法があるのであれば教えていただければと思っています。契約書に書いてあるのだからということになるのですが、
そんなことで相手が認めてくれるのであれば苦労はしないという点に留意していただきたいです。うちは小さいのでとにかく仕事遅れるというのはありがたいですし、
アフターフォローもできるのであればしたいとは思うのですが、
とにかくリソースが存在しないので明確に契約書ですしますということにしますと
負担がかなり重すぎるということをこちらとしては認識しています。委託と言う方法が可能なのかどうかと言う事も含めて教えてください。
金子さんの会社はWeb制作会社でアフターフォローは現在行っていない。
それはリソース的に無理なので断りたい。
でも、この文章ではどこまでアフターフォローを求めてくるのか分かりませんが、
お客様は当たり前のようにアフターフォローを求めてくるので、困っています。
Web制作に集中できないなど、支障が出てきているようです。
今回は、Web制作会社で納品後のアフターフォローがリソース的に無理な場合紹介です。
アフターフォローまるでしないは、現在のWebの世界では難しい……
私はWeb制作を依頼したい一般の企業や個人の人の相談も受けますが、その人達に教えるWeb制作会社の見極めのひとつに、
「アフターサポートが充実しているWeb制作会社を選んでください」をあげています。
お客様が昔のようにHTMLで静的にホームページがあればいい時代ではなく、
そこから集客を望んでいる以上、当然公開後の運用があります。
むしろ公開までより公開後のほうが重要でしょう。
Webの世界がそのようになってきている今、アフターフォローをまるでしないというのは少々無理があります。
お客様にとって見れば、Webサイトで何あった時、相談する相手は、あなたの会社しかありません。
頼れるのは依頼したWeb制作会社だけなのです。
逆に立場になって考えてみましょう。
一般のお客様に、相談・質問・問い合わせはアフターフォローという概念がない人も多い
金子さんはどこまで聞かれるのか書いていませんが、一般にお客様は相談や質問など問い合わせやちょっとした確認はアフターフォローという概念がない人が多いです。
車が調子が悪い時、車を買ったお店やいつも給油しているガソリンスタンドに、「ボンネットの中をちょっと見てもらおう」となる思います。
エンジンオイルの汚れやバッテリー液の減り具合、ベルトの張り具合を見てもらいます。
その時、これらの、ちょっと見てもらうがアフターフォローに入って、お金が発生するという概念がない人が多いですね。
(私は職業柄、ちょっと見ただけでも「おいくらですか?」と聞きますが……)
「バッテリーが古いから交換しましょう。」となったら、そこからお金が発生する感じです。
一般にサービスは相談や質問するだけだとお金が発生しないサービスが多いです。
(弁護士の法律相談はお金がかかりますが、それでもちょっと電話で質問するなら、「無料でいいですよ」という会社が多いです)
もちろんWeb制作と車が違うのは私は分かりますが、一般のお客様には区別がつきません。
契約書に書いてあってもアフターフォローを言ってくるというのは、している行為が、アフターフォローに入っていることがお客様の概念にないのです。
困るのであれば、ここからはアフターフォローに入るとキチンと線引きし、「これは契約時のアフターフォローに入りますので、当社では対応しかねます」と理解してもらうことになります。
「アフターフォローをまるでしない」というのに、アフターフォローを求められるお客様が多くて困るのなら、アフターフォローもサービスに
アフターフォローありにビジネスモデルを変える時期に来ています。
アフターフォローをどこまでするか?料金をどうするか?もしっかり決めて、アフターフォローにお金をいただく形のビジネスモデルに変えていく必要があります。
ご存知の通り、Webは移り変わりが早いので、古いビジネスモデルでいつまででもという訳には行きません。
社内体制も含めて、アフターフォローも受けられる体制を組む必要があります。
アフターフォローにリソースが割けない場合は、アウトソーシングも……
金子さんの会社はアフターフォローにリソースが割けないようです。
その場合は、お客様からいただくアフターフォロー代を使って、アウトソーシングするのも一つの手です。
私の会社(ハルプレス)でも、Web制作会社向けにアフターフォローのアウトソーシングサービスを行っています。
私(ハルプレス)のような会社にアフターフォローをアウトソーシングすることも一考です。
※お客様に「当社は、アフターフォローは一切していないので、公開後のことで専門家が必要でしたらアフターフォロー専門会社と契約してください」とWeb制作を受ける段階でいうのも一つですが……
アウトソーシングも嫌なら、昔ながらのWebサイト制作しか受けない……
アウトソーシングも嫌なら、昔ながらのHTMLで静的に作って、その後は更新しない。
お客様もほったらかし……という、Web制作以外は受けないというビジネスモデルでいくしかありません。
「最新のWeb制作も受けたい。オウンドメディアなども受けたい」でも「アフターフォローは受けたくない」の両方を取ろうというのは無理です。
どっちか一方しか取れません。
どちらを取るかを決める必要があります。
まとめ
- Webの環境が変わり公開後が重要になった以上、アフターサポートしないというビジネスモデルは通用しなくなっている
- お客様側にしてみればWebサイトで何かあった場合に、頼れるのは発注したWeb制作会社だけ
- お客様にアフターフォローの範疇という概念がない人は多い
- 社内でリソースが無理ならアウトソーシングも……
- アウトソーシングもしないのなら、昔ながらのWebサイト制作しか受けない
今は、完成→公開より公開後の運用が大切と多くの人が言う時代です。
当然、お客様も公開後のことも求めてきますので、それに合った対応を用意する必要があります。
プロフィール
-
Webサイト保守・管理・運用支援センター長 ハルプレス代表/太田晴信
2018年9月に制作後の保守・管理・運用のサポートと代行会社として「ハルプレス」を設立、2018年11月法人化
またWordPressの勉強会などを実施して、初心者に分かりやすくWebを教える。
Web/ITは常に新しいものが出続けており頂点がない。頂点を極める前に次のものが出てきてシェアを取っていく。
の考えのから、Web/ITに従事する人は常に学び続けなければいけないという使命の元、セミナー、塾、合宿などにつねに率先して学び続けている。
最新の投稿
WordPress2019.07.28ホームページから利益向上を目指すのなら、カスタマイズ・変更は欠かせない Web運用2019.01.29初心者向けWordPressのバックアップの重要性と方法 Web制作2019.01.25Webサイト制作する時、Web制作会社への正しい要望の伝え方 Web運用2019.01.24個人がWordPressでブログを立ち上げる時のテーマ選びについて